
大手電機メーカーに新卒として入社、鉄鋼メーカー向けのシステム営業を担当していました。元々企業経営に興味があり、「マネジメントのできる人間になりたい」というのが学生時代からの目標。前職においては顧客との折衝はもちろんのこと、社内調整、損益管理等、まさに一つの小さな会社を経営しているに等しいものでしたが、メーカーにおいては、あくまで自社の商品を使ってこその世界。選択肢が限られる中で、顧客の要望を満たすには限界があるのではと感じました。その点、商社という業態は、ご存知の通りモノを作っているわけではありません。数多くの情報とそれを活かす様々なネットワークが生命線であり、これらを元に顧客にとってベストな商品や仕組みを提供することができます。また丸紅には若いうちから海外店や事業会社の経営を任せられる環境も整っており、自分の目標達成に間違いなく近づくことができると考え、転職を決断しました。
現在私の所属する塩ビアルカリ部では、パイプや雨樋、壁紙などの原料である塩化ビニル(PVC)を取り扱っています。入社後2年間は、国内のお客様にそのPVCとその添加剤を販売する業務に従事。そして3年目にあたる今年から実務研修生として台湾に駐在して日々中国語を勉強しながら、PVCを含めた汎用樹脂の販売を担当しています。実務研修生制度とは、最大2年間海外の拠点にて語学と実務を勉強し、後の業務や駐在時に必要とされる能力を習得する制度のことです。こういった機会を与えていただいた部門及び会社の方々には本当に感謝していますし、一方でこのチャンスをしっかりと活かさなければという責任を日々感じています。丸紅においてはベテラン/若手、プロパー/中途、関係なくスキルアップの場を与えてくれますし、そのスキルを活かせる土壌が用意されていると実感しています。

商社での仕事は何といっても「ビジネスのフィールドがグローバルであること」。これこそが前職との違いであり魅力でもあります。私の扱っている汎用樹脂は日本のみならず世界中で使用されている製品です。これは即ち、グローバルで見た製品の需給バランス及び価格と密接に関連してくることになります。時には様々な各地域の駐在員/ナショナルスタッフと連絡を密に取りながら、時には自ら顧客と会話することで、刻々と変わる世界情勢を見極め、ベストタイミングでビジネスを成約に結び付けていくプロセスは非常にエキサイティングです。
このように刻々と変化する市場状況の中、営業マンの進め方如何でそのビジネスは如何様にも変化するわけです。商社はモノをもたない業態です。常に営業マンとしての実力が問われる世界と言えるでしょう。前職においては、お客様にとって重要なポイントは営業マンの実力も然ることながら、何と言っても構築したシステムの品質でした。一方でPVCのビジネスをとってみると、サプライヤー毎の製品の品質に大きな差はありません。ということは、はっきり言ってしまえば誰から買っても変わらない。まさに営業マンの力が問われる世界です。2年間経験したPVCの取引でいえば、サプライヤー/ユーザーとの密な情報交換の中で正確にマーケットの状況を把握し、素早いアクションを起こすことが成功への鍵。この繰り返しの中で信頼を獲得し、私の担当するお客様の取扱数量が少しでも増えていくことがまさにやりがいであったと思います。

今後はまずこの実務研修の機会を十二分に活用し、業務に活かせるようなスキルアップを図れればと思っています。そしてゆくゆくは、一人のビジネスマンとして世界に通用するような人間になるとともに、チームを束ねる人間でありたいと思います。ビジネススキルももちろんですが、目標は人間的にも評価してもらえるようなリーダーになること。そのためにはまだまだ勉強せねばならないことが山ほどあります。しかし丸紅においては自分の目標とすべき諸先輩方が目の前にいらっしゃるので、意識を高く保つことは容易ですし、決して難しい目標ではないと考えています。





